脱メタボリックへ大作戦 京都府、健康長寿プラン改定

プランは府民の健康づくりを総合的に進めるため、2004年に策定した。昨年、政府が医療制度と介護保険の法改正を行ったのを受け、有識者による検討会(座長・渡辺能行府立医大教授)でプランを見直していた。

 改定プランでは▽疾病にかからない「からだ」と「こころ」をつくる(予防・健康づくり)▽疾病を早期に発見し、進行・再発を防ぐ(早期発見と適切な治療)▽寝たきりにならず元気に活動する(介護予防)?の三つの目標を明確に示した。

 重点施策として、働き盛りの生活習慣病予防に向け、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の改善に取り組む。事業所と保健所が協力する「脱メタボリック大作戦」で、従業員の食生活指導や健康管理をモデル事業で行い、成果を普及させる。府内各地で手軽に参加できるウオーキング大運動も展開する。

 介護予防では、転倒しない体づくりに効果的な独自の「きょうとお達者体操」(仮称)を創案し、府内の普及を目指す。地域のボランティアなどで「きょうとお達者呼びかけ隊」(同)をつくり、高齢者に体操事業や健診への参加を促す。

 また、4月に施行される「がん対策基本法」を踏まえ、府立医大病院(国のがん診療拠点病院に指定)を中心に、早期発見・治療体制の強化、がん医療情報の共有などに取り組む。がんの痛みを和らげる「緩和医療」を自宅で行う在宅緩和ケアの普及にも力を入れる。

京都新聞 - 2007/1/24