「果汁やスープ」必要なし 厚労省、離乳指針を改定へ

 母親への授乳・離乳指導の在り方を検討している厚生労働省の研究会は20日、「離乳開始前に薄めた果汁やスープを与える必要性はない」との見解をまとめた。これを受け同省は来春にも、現行の「離乳の基本」と題した指針を約10年ぶりに改定、「授乳・離乳の支援ガイド」を新たに作成する。

 食物アレルギーや肥満予防などの解説、ベビーフードの適切な利用方法も盛り込む予定で、同省は「病院や保健所などの指導だけでなく、育児雑誌の記事などにも反映させてもらいたい」(母子保健課)としている。

 現在、母子健康手帳の「保護者の記録」の生後3?4カ月の項には「果汁やスープを飲ませていますか(5カ月ごろから離乳が始められますか)」と記載されている。しかし、医師や栄養学の専門家でつくる同研究会は「栄養学的な根拠はない」と判断。新たなガイドには「必要性はない」と明記することにした。

徳島新聞 - 2006/12/20