猫にもがん検診 早期発見、治療へ

 猫のがんの早期発見に向け、血液中の腫瘍マーカーを調べる検査を大橋文人大阪府立大教授(獣医外科学)と動物の医療検査業、日本ペットライフ(大阪府箕面市)が開発、5月にも実用化する。

 部位にかかわらず、がんがあれば把握でき、高齢化するペットの健康管理に役立つのではないか、としている。

 大橋教授によると、腫瘍マーカーは、がんになると増えるTSGFという物質。中国で人間用に使われているのを応用した。猫の血液を2cc採取し、血清中の量を試薬で調べる。診断の基準値設定のため昨年から試験を進め、200例以上で検証した。

 日本ペットライフは、動物病院などからの検査依頼を受ける体制を整備する。

 がんになった猫は通常、がんを切除する手術や薬による治療をするが、これまでがんを発見する有効な検査方法がなかった。人間と同様に早期発見が重要だという。

 この腫瘍マーカーは既に犬について実用化されており、がんの8割以上は発見できるという。

東京新聞 - 2007/4/15