健康被害をもたらした、横浜市鶴見区の建材メーカー「エーアンドエーマテリアル」（旧朝日石綿工業）の工場跡地の周辺住民が、アスベスト（石綿）が原因とされる胸膜肥厚斑と診断された問題で、同社は２６日、同区内で住民説明会を開き「工場から石綿が飛散した可能性は否定できない」と謝罪した。
説明会は、住民が３月、同社に補償を求めるとして提出した要請書への回答として実施。中皮腫で亡くなった住民２人について「調査で工場との因果関係を確認した上で補償したい」と説明した。一方、胸膜肥厚斑の住民２８人については「社の認識では肥厚斑は疾病ではない」と、補償の対象としない方針を示した。
同社は昨年、工場跡地の周辺住民や過去に近くに住んでいた人を対象に健康診断を実施。石綿を吸うとできる胸膜肥厚斑と呼ばれる胸の組織の変化が、一部の住民で確認された。
東京新聞 - 2007/4/27
健康被害住民に謝罪 横浜の石綿建材メーカー
