団塊向けに旅行やセミナー 三菱UFJ、退職金狙う

来年から退職を迎える団塊の世代を狙って、三菱UFJフィナンシャル・グループが動きだした。JTBと組んでシニア向けの旅行を企画したり、米国系資産運用会社とセミナーを開いたりと、知恵を絞る。65兆円ともいわれる団塊の世代の退職金をめぐる金融機関の競争は一層、激しくなりそうだ。

 グループの三菱UFJ信託銀行は、預かり資産1000万円以上で60歳以上の顧客が中心の会員組織「エクセレント☆楽部」に、50代後半の顧客にも体験入会を呼び掛け。期間は1年で、会員限定の旅行や健康相談が利用できる。

 三菱東京UFJ銀行も、一定資産がある50代から60代の顧客向けの会員組織を年明けに設立。連携するJTBのノウハウを活用、会員向けの旅行も計画している。同信託銀行から財務コンサルタント約40人の派遣を受け、資産運用の相談にも力を入れる方針だ。

 両銀行は共同で、米国のフィデリティ投信と資産運用をテーマにしたセミナーを、東京や名古屋など4カ所で開催。同投信と提携した金融商品も投入し、退職金の受け皿としたい考えだ。
中国新聞 - 2006年12月2日