「ミスター豆腐」雲田さん映画化 米国で販売20年 足寄育ち

十勝管内足寄町育ちで、米国での豆腐普及に努めてきた雲田康夫さん(65)=ロサンゼルス在住=の半生を映画化する計画を、ロス在住の日本人映画監督すずきじゅんいちさん(54)が進めている。今春、日本で出版された雲田さんのエッセーを原作に、豆腐に拒否反応が強かった米国での雲田さんの奮闘ぶりを描く。

 雲田さんは樺太(サハリン)生まれで、五歳から高校卒業まで足寄町で過ごした。大学卒業後、森永乳業に入社。一九八五年、同社が新規事業として米国での豆腐販売に乗り出すため、ロスに現地法人を設立した際、初代社長に抜てきされた。昨年顧問に退くまで二十年間、豆腐販売の陣頭指揮を執った。

 法人設立当初、米国には食感など豆腐への抵抗が根強かったという。雲田さんはつぶした豆腐と果物を混ぜたジュースなど、米国ならではの味わい方を考案した。料理研究家に公募して、豆腐を使ったパイなどレシピ集も作成。

北海道新聞 - 2006/12/2