言葉「しおる」楽しさ 文学研究家堀井正子さん講演

信濃毎日新聞朝刊に月1回載る女性向け読書案内の広告企画「cresson(クレソン)」に、コラム「ことばのしおり」を書いている近代文学研究家、堀井正子さん=長野市=が2日、同市の信濃毎日新聞本社で講演した。題材に選んだ言葉への思い入れを紹介、ひとつきを1つの言葉で「しおる」楽しさを語った。

 講演会は、5年分のコラムをまとめた本の出版を記念して開き、約300人が聴講した。堀井さんは「言葉にはドラマがある」と指摘。1月の題材にした「おてんとうさま」には、毎日太陽を拝んで家族の健康などを祈っていた祖母の姿を思い描くため選んだという。「しおっていくうちに、いろんな言葉に打たれ、出会いをいただけた幸せを感じる。皆さんもやってみませんか」と呼び掛けた。
信濃毎日新聞 - 2006/12/3