クローン動物の肉・乳は「安全」 米食品医薬品局が発表

米食品医薬品局(FDA)は体細胞クローン技術で作った牛、豚、ヤギの肉と乳は「人が食べても安全」と報告書を発表した。世界で体細胞クローン動物の肉や乳が市場に流通した例はないとされるが、米国では近い将来、可能性が出てきた。出ている。
体細胞クローン羊「ドリー」が誕生。その後、牛や体細胞クローンが作られている。報告書は、体細胞クローン動物の「危険性の評価」「危険管理」「産業界向け指針」の原案。
豚、ヤギと、その子孫の肉と乳について「入手可能な大量のデータを評価して、食用としてのいかなる危険性も見いだせなかった」とし、「通常の繁殖で生まれた動物と比べ、危険が増すとは認められない」と結論づけた。現段階では食用にすべきではないとした。
米国では体細胞クローン動物は市場に出荷されていない。
体細胞クローン動物が実際に市場に流通するか見通しは、はっきりしない。
体細胞クローン動物をめぐっては、厚生労働省研究班が体細胞クローン牛の肉と乳について、牛と比べ「安全性が損なわれることは考えがたい」と、安全性を認める報告書を発表している。
資料によると、体細胞クローン技術で、昨年9月までに牛が誕生している。クローン牛の出荷は自粛され、市場には出回っていないという。