子の健康願い節分に鬼来襲 福井・白浜で「あまめん」

福井市白浜町に約四百五十年前から伝わる奇習「あまめん」が節分の三日夜、地元の集落で行われた。

鬼に扮(ふん)した中高校生らが小さな子どものいる家を回り、一年間の無病息災を祈った。
 あまめんは東北地方のなまはげに似た習わし。鬼に脅かされた子どもたちは一年間、健康でいられるとされる。

 今年は国見中二年の山本貴一君、同三年の吉倉正倫君ら三人が鬼を務めた。厚紙で作った鬼の面と、わらやシュロの木の皮で作ったみのを身に付け、集落内の二軒を回った。

 鬼たちは玄関の戸をいきなり開けると「悪い子はいねえかあ」「うわー」と大声を上げ、子どもたちの部屋へ。突然の来襲に子どもは母親にしがみつき「きゃー」「あっち行け」と泣きじゃくったが、「いい子にするか」と聞かれ 「お利口にします」と何度も繰り返した。

福井新聞- 2007/2/4